ファインセラミックスの原料と用途

セラミック
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今回はファインセラミックスの原料と用途について説明します。古来より日常的に使用されていたセラミックスですが、近年急激に研究が進みファインセラミックスとして様々な製品に適用されています。適用分野の広さを知り、ファインセラミックスの重要性を再認識しましょう。

ファインセラミックスの原料と用途

https://konju-ceramic.com/material-traditional-ceramics/にて説明したとおり、セラミックスは古代より一般的なものであり人々の生活を支えてきたものでした。しかしながら、この50年の間に多くの研究者や技術者がセラミックスの材質と製造法についての理解を深め、天然鉱物の精製や特異な性質をもつ新しい組成の材料合成を可能にしました。これらはファインセラミックス(fine ceramics)やニューセラミックスと呼ばれ、この新しいセラミックスは伝統的セラミックスにとって非常に厳しい要求や用途を満たすことができます。ファインセラミックスは精製した合成原料を用い厳密に管理された工程で製造されることで、高度に制御された組成と構造を持っています。ファインセラミックスの種類は非常に多く、それらの材料がもっている特性も様々であり登場する元素の種類も周期表の大部分に及んでいます。

ファインセラミックスの例を挙げると、酸化物セラミックス(Al2O3, ZrO2, ThO2, BeO, MgOなど)、磁性セラミックス(PbFe12O19,ZnFe2O4, Y3Fe5O12 など)、強誘電性セラミックス(BaTiO3など)、核燃料(UO2やUN)、窒化物、炭化物、ほう化物(Si3N4, SiC, B4C, TiB2など)があります。

表1にファインセラミックスの分類と用途を紹介します。

表1 ファインセラミックスの用途

分類用途
電子用発熱体,誘電体,基板,半導体, 絶縁体, トランスデューサ, レーザー, ハーメチックシール,点火器
宇宙航空、自動車用スペースシャトルのタイル, レードーム, タービン部品, 熱交換
医学用補綴用,人工骨,人工歯
高温構造料窯詰道具,ろう付け治具,高度耐火物
原子力用燃料,制御材料
科学用実験室器具
その他切削工具,耐摩耗部品,装甲板,磁石, ガラスセラミック,単結晶,光ファイバー

次回はファインセラミックスの代表的な原料について説明したいと思います。

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